【2026年最新】せっかくの内定が白紙に!?

外国人採用で必ず確認すべき「学歴(専攻)」と「職務内容」の関係性とは

優秀な外国人材を採用し、いざ「技術・人文知識・国際業務(以下、技人国)」の就労ビザを申請しようとしたところ、入管から不許可通知が届いてしまった――。

実は、企業の経営者様や人事担当者様から当事務所に寄せられるご相談のなかでも、特に多いのがこの「内定後にビザ取得が難しいことが判明した」というケースです。

近年は、出入国在留管理庁による審査運用や提出資料の確認がより慎重になっている傾向もあり、これまで以上に「採用前の事前確認」が重要になっています。

今回は、外国人採用において企業側が特に注意すべき「専攻と職務内容の関連性」について、2026年時点の実務傾向を踏まえて解説します。


技人国ビザで重視される「専攻」と「職務内容」の関連性

「技術・人文知識・国際業務」の在留資格では、外国人本人が大学や専門学校等で学んできた内容と、入社後に従事する業務内容との関連性が重視される傾向があります。

どれだけ日本語能力が高く、人物評価が優秀であったとしても、

  • 学歴
  • 専攻内容
  • 職務内容
  • 実務経験
  • 企業側の説明内容

などを総合的に審査された結果、専門性との関連性が十分に説明できない場合には、不許可となる可能性があります。


よくあるミスマッチ事例

事例①:経済学部卒の方を「通訳・翻訳業務」で採用

注意ポイント
「外国人だから語学対応も可能だろう」という前提のみで採用判断をしてしまうケースです。
通訳・翻訳業務として在留資格を取得する場合には、

  • 語学系の専攻
  • 翻訳・通訳に関する履修歴
  • 関連実務経験

などが確認されることがあります。
そのため、経済学専攻と通訳業務との関連性について、企業側から合理的な説明が求められるケースがあります。


事例②:人文学部卒の方を「ITエンジニア」として採用

注意ポイント
近年では、独学やスクール、社内研修を通じてITスキルを習得している外国人材も増えています。
一方で、ITエンジニアとして技術分野の在留資格を申請する場合には、

  • 情報系科目の履修
  • IT関連資格
  • 実務経験
  • 担当業務の専門性

などを踏まえ、専門性との関連性をどのように説明するかが重要になります。
特に未経験採用の場合は、企業側の業務設計や教育体制の説明も重要なポイントになります。


【2026年実務動向】対人業務における日本語能力確認の重要性

近年の審査実務では、

  • ホテルフロント
  • 通訳・翻訳
  • 営業
  • 接客業務

など、高い日本語コミュニケーション能力が必要とされる職種について、日本語能力を客観的に確認する資料の重要性が高まっています。

特に、海外大学卒業者等を採用するケースでは、

  • JLPT(日本語能力試験)N2相当
  • BJTビジネス日本語能力テスト
  • CEFR基準相当

などの客観的資料の提出を求められる場面も増えています。

従来は、企業側が理由書等で日本語能力を補足説明することで認められるケースも見られましたが、現在は客観的資料による裏付けが重視される傾向があります。

そのため、履歴書に「日本語上級」と記載されているだけで判断するのではなく、

  • 日本語資格の有無
  • スコア
  • 実際の会話能力

を採用前に確認しておくことが重要です。


内定前に企業が行うべき「3つの事前チェック」

優秀な人材を確保したいあまり、採用を急ぎたくなる場面もあるかと思います。

しかし、在留資格が取得できなければ、

  • 採用コスト
  • 教育コスト
  • 事業計画
  • 本人のキャリア

のすべてに影響が生じる可能性があります。

以下の3点は、採用段階でぜひ確認しておきたいポイントです。

① 卒業証明書と成績証明書を確認する

履歴書の学部名だけではなく、

  • どのような科目を履修していたか
  • 専門分野との関連性があるか

まで確認することが重要です。

② 入社後の具体的な業務内容を整理する

入管審査では、「実際にどのような専門業務を担当するのか」が重要視されます。

そのため、

  • 1日の業務スケジュール
  • 担当範囲
  • 専門性
  • キャリア形成

などを事前に整理しておくことが望ましいでしょう。

③ 内定通知書に条件条項を入れる

例えば、以下のような記載を入れておくことで、将来的なトラブル防止につながります。

「本内定は、出入国在留管理庁より適法な就労資格に関する許可が得られることを条件とします。」

企業側・本人双方にとって、重要なリスク管理のひとつです。


結び|採用前の「ビザ事前診断」が重要です

「この経歴で、当社の業務内容に適合するのだろうか?」
「この職種で在留資格取得の可能性はあるのだろうか?」

そのような不安を感じた場合は、内定前の段階で専門家へ相談することをおすすめします。

当事務所では、単なる書類作成だけでなく、

  • 企業様の事業内容
  • 今後の採用戦略
  • 候補者の学歴・キャリア
  • 業務内容との整合性

を丁寧に整理したうえで、入管に対して説得力のある説明資料の作成をサポートしております。

東京から世界へ挑戦する企業様と、日本で活躍したい外国人材の“確かな架け橋”となれるよう、採用前のご相談段階からお手伝いしております。